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2020.01.01
2020(令和2)年、オリンピックイヤーがスタートしました。
昨年は、ラグビーのワールドカップにおいて「ONE TEAM」となった日本の活躍をはじめとして、スポーツの話題に事欠かない年でした。
とりわけ、私が感動したのは、渋野日向子さんの全英女子オープンでの優勝です。実質プロ1年目、しかも海外初挑戦といいますから驚きです。その渋野さんにつけられた愛称が『スマイリング・シンデレラ』、怒りやイライラを顔に出すとボギーにつながると気づき、笑顔や笑いが幸運をもたらすと悟ったということです。
そう言えば、「笑う門には福来たる」という諺もあります。外国では、「笑いは副作用のない最良のメディスン」などとも言われているようです。「笑う」ことが人々の健康に良い影響を与えるだけでなく、病気の治療にも役立つとの説を唱える学者もおられます。例えば、通院加療中の患者さんに漫才や喜劇などを観てもらったところ、自然免疫の中心的役割を担うナチュラルキラー細胞が活性化したり、アトピー性皮膚炎の患者さんに症状の改善が見られたり、といった症例があるようですが、これらはどうも遺伝子レベルの話のようです。
また、日本では昔から「病は気から」という言葉もあります。心の持ち方一つで人間は健康を損ねたり病気に打ち勝ったりする、という意味ですが、それこそここに遺伝子が関係しているのではないでしょうか。
この遺伝子、面白いことに働かずに眠っているものが多くあり、いろいろな刺激で目を覚ますメカニズムの研究が進められ、その研究のプロセスで先ほど記したことが解明されたそうです。それでは、眠っている遺伝子をどう働かせたらよいのか。あくまでも仮説ですが、日常生活を溌溂とプラス思考で前向きに生きることだといいます。「イキイキ、ワクワク」する生き方こそが人生を成功に導いたり、幸せを感じるのに必要な遺伝子をONにしてくれたりするそうです。
眠っている遺伝子を活性化させるためにも、幸せをつかむためにも、今年一年が「笑い」や「喜び」や「感動」の多い年であればなあ、と願う年頭です。